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「忙しくて改善どころじゃない」会社が、最初にやるべきこと

この記事は note に掲載したものの転載です。

「業務改善、やったほうがいいのは分かってるんです。ただ、今は忙しくて」

中小企業の経営者や現場の責任者とお話ししていると、この言葉をほぼ必ず聞きます。嘘でも言い訳でもなく、本当に忙しい。人は足りず、受注は途切れず、目の前の納期に追われている。そんな状況で「まず業務フローを整理しましょう」と言われても、手が動かないのは当然です。

ただ、この状態を何年も続けている会社と、あるタイミングで抜け出した会社には、はっきりした違いがあります。

忙しさは「改善しない理由」ではなく「改善が必要な証拠」

売上が伸びて忙しいのであれば、それは健全な忙しさです。問題は、売上がそれほど変わっていないのに忙しさだけが増えている場合。これは、業務のやり方が会社の規模に追いついていないサインです。

たとえば、取引先が10社のときは頭の中で管理できていたことが、30社になると管理しきれません。それでも同じやり方を続けているから、確認や手戻りが増え、忙しさだけが積み上がっていく。忙しさの正体が「仕事量」ではなく「やり方の古さ」であるケースは、想像以上に多いです。

この場合、人を増やしても忙しさは解消しません。古いやり方を覚える人が一人増えるだけで、教える手間の分、むしろ一時的に忙しくなります。

「30分の改善」から始める

とはいえ、忙しい会社に「全社の業務を棚卸ししましょう」と言っても現実的ではありません。おすすめしているのは、対象を一つだけに絞ることです。

選び方はシンプルで、「毎日発生していて、1回15〜30分かかっていて、誰がやっても結果が同じ作業」。たとえば、受注メールの内容を手で基幹システムに打ち直す、日報をExcelに転記して集計する、請求データを取引先ごとの書式に直す。こうした作業は、判断が入らないぶん仕組み化しやすく、効果も測りやすいです。

1日30分の作業が10分になれば、月に約7時間が戻ってきます。大した数字に見えないかもしれませんが、重要なのは削減時間そのものではなく、「改善したら本当に楽になった」という体験が社内に一つ生まれることです。この一つ目がないまま大きな改革に手をつけると、たいてい途中で止まります。

改善の時間は、余ったら取るのではなく先に取る

もう一つ、見落とされがちなポイントがあります。改善に使う時間は、「落ち着いたら」「暇になったら」では永遠に来ないということです。

中小企業で業務改善が進んでいる会社は、例外なく時間を先に確保しています。毎週金曜の16時から1時間だけ、改善の話をする。それ以上でも以下でもない。この1時間を、来客や急な対応で潰さないと決めているかどうかが、1年後の差になります。

逆に言えば、必要なのはそれだけです。専任担当も、大きな予算も、最初の段階では要りません。

最初の相談相手は、社内でいちばん忙しい人

どの作業から手をつけるかを決めるとき、経営者だけで考えると外しやすくなります。実際に手を動かしている人ほど、「この作業、本当は要らないと思ってるんですけど」という感覚を持っているからです。

現場のいちばん忙しい人に、「あなたの一日で、いちばん無駄だと感じている作業は何ですか」と聞いてみてください。答えが即座に返ってくるなら、そこが出発点です。

まとめ

忙しいから改善できないのではなく、改善していないから忙しい。この順番が入れ替わっていることは珍しくありません。

必要なのは、大きな決断ではなく、毎日発生する小さな作業を一つ選ぶこと。週に1時間だけ時間を先に確保すること。現場に何が無駄かを聞くこと。この三つだけで、半年後の景色はかなり変わります。

overwriteでは、こうした「どこから手をつけるか」の整理からご一緒しています。自社の状況で何を最初に選ぶべきか迷われている方は、気軽にご相談ください。話を聞いていただくだけでも、優先順位はかなりはっきりするはずです。

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