「うちは特殊だから」が、業務改善を止めている
「うちの業務は特殊だから、他社のやり方は当てはまらない」。業務改善やAI導入の話をすると、多くの経営者からこの言葉が返ってきます。
もちろん、どの会社にもその会社ならではの事情はあります。ただ、この「特殊だから」という前提が、改善の第一歩をずっと先延ばしにしている場面を、私たちは何度も見てきました。
そして多くの場合、その言葉の裏には**「何から手をつければいいか分からない」という戸惑い**が隠れているように感じます。
「特殊」の中身を分けて考える
一つの業務を細かく分けていくと、本当に特殊な部分はごく一部だと気づきます。
たとえば見積作成なら、金額の根拠になる判断は確かにその会社独自のノウハウかもしれません。けれど、数字を転記する、書式を整える、送付先を確認する、といった前後の作業は、業種を問わずどこでも似た形をしています。
「特殊だから無理」と丸ごと諦めるのではなく、特殊な部分と、そうでない定型作業を切り分ける。 この一手間だけで、改善できる余地は一気に見えてきます。
多くの場合、手間がかかっているのは特殊な判断ではなく、その周りの単純作業のほうです。まずはそこを軽くする、と考えるだけで、改善のハードルはぐっと下がります。
「特殊」は、たいてい言葉になっていない
特殊だとおっしゃる業務ほど、手順が誰の頭の中にもあって、書き出されていないことが多いものです。ベテランが「見ればわかる」で回している状態です。
これは強みである一方、その人が休んだ日に業務が止まる、という弱さと表裏一体でもあります。書き出す作業そのものが、業務を見直す最初のきっかけになります。
まず一度、その特殊な手順を紙に書き出してみる。すると、実は毎回同じ順番でやっていた、判断の基準も言葉にできる、と分かることが少なくありません。
言葉にできた時点で、それはもう「特殊で手がつけられないもの」ではなく、「改善できる業務」に変わっています。 この「頭の中を書き出す」具体的なやり方は、AI導入の前に、まず業務フローを書いた方がいい理由でも詳しく書いています。
他社事例は、答えではなくヒント
「他社のやり方は当てはまらない」も、半分は正しく、半分は惜しい考え方です。
他社の事例をそっくり真似する必要はありません。ただ、他社がどこでつまずき、どう工夫したかは、自社の課題を映す鏡になります。
業種が違っても、つまずく場所は驚くほど似ているものです。答えを探すのではなく、自社を見直すヒントとして使えば十分に役立ちます。
まとめ
「うちは特殊だから」は、時に思考を止める便利な言葉になってしまいます。
大切なのは、特殊な部分とそうでない部分を切り分け、頭の中の手順を一度言葉にしてみることです。小さな切り分けの積み重ねが、結局は大きな効率化につながります。それだけで、手をつけられる改善はぐっと増えます。
「特殊」の切り分けから、一緒に
自社のどこが本当に特殊で、どこが定型作業なのか。その切り分けを一緒に整理したいときは、OVERWRITEにお気軽にご相談ください。業務を棚卸しするところから、無理のない改善の道筋をご提案します。