日報を書かせても活かせていない会社が、最初に変えるべきこと
この記事は note に掲載したものの転載です。
「日報は毎日書かせているけれど、正直ほとんど読めていない」。経営者の方とお話ししていると、よく聞く言葉です。社員は終業前に時間を使って書き、上司は溜まった日報を流し読みする。気づけば「書くこと」自体が目的になり、誰の役にも立っていない。そんな状態の会社は少なくありません。
最近は「AIで日報を要約すればいいのでは」という相談も増えました。ただ、今のままの日報をAIに読ませても、出てくるのは「今日も特に問題なし」という薄い要約です。先に変えるべきは、ツールではなく日報そのものの設計です。
日報が読まれないのは「何のためか」が決まっていないから
多くの会社の日報は、「今日やったこと」を自由に書く形式になっています。すると内容は人によってバラバラで、長い人もいれば一行の人もいる。読む側は毎回、どこに大事なことが書いてあるのかを探さなければなりません。
本来、日報には目的があるはずです。トラブルの芽を早く見つけたいのか、お客様の声を集めたいのか、若手の育成に使いたいのか。目的が決まっていないと、書く側も何を書けばいいか分からず、結果として「無難な作業報告」ばかりが並ぶことになります。
項目を3つに絞ると、読む側も書く側も楽になる
最初におすすめしているのは、日報の項目を思い切って絞ることです。たとえば「困っていること」「お客様から言われたこと」「明日の予定」の3つだけにする。やった作業の細かい羅列はやめて、上司が知っておくべきことだけを書いてもらいます。
書く時間は短くなり、読む側も要点がすぐ分かります。特に「困っていること」の欄は、空欄が続く社員ほど実は抱え込んでいる、というサインにもなります。項目が決まっていると、こうした小さな変化にも気づきやすくなります。
書きっぱなしにしない仕組みをつくる
日報が形骸化するもう一つの理由は、書いても何の反応もないことです。社員からすると、読まれているかどうか分からないものを毎日真剣に書くのは難しいものです。
全員に丁寧なコメントを返す必要はありません。週に一度、日報に出てきた「困りごと」や「お客様の声」を朝礼や定例会で取り上げるだけでも、社員の意識は変わります。「書いたことが会社を動かす」と実感できれば、内容は自然と具体的になっていきます。
AIが力を発揮するのは、その後
項目が揃い、内容が具体的になってはじめて、AIの出番です。1週間分の日報から「お客様の声」だけを抜き出して分類する、「困っていること」に同じ話題が複数人から出ていないかを確認する、といった作業はAIが得意とするところです。
ばらばらの自由記述をAIに渡しても、精度の高い結果は期待できません。逆に、形式が整った日報であれば、社長が全員分を読まなくても、会社の状態をつかめるようになります。
まとめ
日報を活かせていない会社が最初にやるべきことは、新しいツールを入れることではなく、「何のために書くのか」を決めて、項目を絞ることです。そのうえで、書かれた内容に会社として反応する仕組みをつくる。AIによる集計や分析は、その土台ができてから取り入れても遅くありません。
overwriteでは、日報や報告書の見直しから、AIを使った集計の仕組みづくりまでお手伝いしています。「うちの日報、このままでいいのかな」と感じたら、気軽にご相談ください。
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